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2005年4月15日 (金)

黒ラブ君の帰宅♪

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朝からプレイルームは何時もにも増してニギヤカな我が家。

他のイヌと遊びたくても、どうやって遊べば良いのかが判らずに躊躇していた黒ラブ君が、徐々に皆のプロレスごっこに参戦しようとして、彼らの周囲をウロウロする様になってきたのがキッカケだったらしい。

もともと誰かと遊びたくてプロレスがしたくて仕方のないジャックが黒ラブ君のその行動を見逃さなかったのである。近寄ってきた黒ラブ君に対して、

「おい、遊ぼうぜぃ!」

っとばかりに、いきなり顔面パンチの連打。ちょっと面食らって逃げ腰の黒ラブ君を追いかけては、嬉しそうな表情でパンチを繰り返すジャック。なかなかプロレスまでには発展しないのだが、少しずつ黒ラブ君も理解をしたらしい。

まだ上手にプロレスごっこは出来ないけれども、逃げ腰でも無くなっていく。ジャックも遊びに誘う事が上手になった様子である(笑)。アンブロシア姐さんに一から手ほどきを受けてきたんだもんね。毎日毎日トレーニングを重ねて・・・(爆)。

今後の進展が楽しみだなぁ・・・と思っていた所で、警察署からの連絡が入る。飼い主が見つかったらしく、こちらの連絡先を教えたとの事だったが、数時間も前に電話で話したとの事。未だに私には連絡は来ていない事を伝えると、相手の連絡先を教えて下さった。

時は既に夕方になりつつあったが、こちらからの電話でようやく飼い主さん本人と連絡が付き、ご自宅までお届けする事にした。

飼い主さんは立腹されている様子。警察署で教わった私の携帯電話の番号に何度掛けても私が出なかったと言うのである。しかし私の携帯電話の本日の着信履歴は誰からの連絡もない。警察署で記述した私の連絡先の書かれた書類に再度目を通しても、数字は間違っていない。しかし連絡が取れなかったとの事で、黒ラブ君を保護し私に託した会社の方々に連絡を取って文句を言った様である???そんなに連絡が付かなかったのであれば、警察署に再度連絡をして下されば良いのに???と不思議に思った。警察署の方には、私の自宅の固定電話の電話番号も教えてあるのだから。

何はともあれ不思議な方・・・。実際にお会いして、黒ラブ君をしかとお返しした時には、更に「なんて不思議な方でしょう???」と思わざるをえなかった私である。

「捕まえたりしないで、そのまま放っておいてくれればコイツはいつも自分で家に帰ってくるんだよ。」

「いつもあの会社の裏の公園で放して走らせるんだけど、今は春先だからメスの匂いでも嗅いで、それで行っちゃったんだよ。」

などなど。皆さんはいかが思われるであろうか?動管法でも条例でも「イヌを放し飼いにしてならない。」とあるが、これを誤解した解釈で把握している方は多い。イヌの嫌いな方、苦手な方は何がなんでもクサリから外してはならないと思い込んでいたりする。しかし塀や柵等で囲まれた庭(イヌが自力で出られない状態。マズルや顔が外に出せない状態)であれば、敷地内で放して飼育する事はしても良いのである。また、禁じられていない公園等や、特にヒトに迷惑を掛けない場所であれば、トレーニングの為にリードを外す事はしても良いのである。ただしこの場合には、必ず扱えるヒトが付いている場合に限ってであるが。

この不思議な飼い主さんは、扱えていないのにも係らず、公園でリードを外して散歩をしているのだ。居なくなっても何日かすれば自力で戻ってきていたから。

呆れた話だが、有無も言わせずに目上の体格良い男性に説教する訳にも行かず、一先ずは少し同調しつつ黙って話を聞き出してみた。するとこの方はどんどん語るに落ちて行ったのである。

「いやぁ、ラブはさぁ、スゴイ力でしょ?だから散歩が大変なんだよ。うちはラブが3匹だからね。」

「そうですか?うちは全部で7匹のイヌが居るんですよ♪」

「じゃあ、散歩が大変だね。誰かと手分けして行くの?」

「いいえ、一人ですから大変です♪」

「そうだよね、何度も行かないといけないもんね。」

「いいえ?私一人で7匹全員一度に連れて散歩に行きますよ♪何度も行く方が手抜きになってしまいますし♪初めて来た子は最初だけ慣れるまでの間は大変ですけれど、すぐに慣れて上手に歩いてくれますから♪それに、庭でも遊べますし、室内でも専用の遊び部屋もありますし。時々海や山でしっかり遊ばせますし。それでも運動の不足がちになるピット・ブルが居ますので、バイクでの散歩にも行きますから♪」

「えっ???ピット・ブルって、アメリカン・ピット・ブル?闘犬の???」

ここでようやくこの男性、少々冷や汗をかきだした。

「噛み付かれたりしない?」

「最初は噛み癖がありましたので、私も血だらけ、傷だらけ、アザだらけで大変でしたけれど躾け直した今では別のイヌみたいにいい子です♪」

「そうなんだ、凄いねぇ。いやぁ、コイツはさ、二年前に二歳過ぎてから貰ったから、なかなかいう事きかなくてさ。前から居る2匹は子犬の頃から飼ったからそんな事はないんだけどね。」

「4歳なんですね。それじゃあまだまだしばらくの間はラブの男の子は元気一杯なんですよ。うちの7匹のうち、4匹は保護をしたイヌですから年齢が行ってからうちに来ていますけれど、じっくり教えて行けば大丈夫ですよ♪」

「なるほどね。全部外で飼ってるんでしょ?うちも仔犬の時には家の中だったけど、今はもう外で飼ってるんだよ。」

「いいえ、全員家の中です。どの子も元から居たイヌ達と平等に扱う様に心がけていますから。ですから黒ラブ君も家の中で過ごしてもらいました♪」

「・・・コイツ汚かったでしょう。ずっと風呂入れてないから。家の中で大丈夫でした?」

「はい。お風呂に入れさせていただきました。それに室内でもいい子にしていましたよ。」

「いやぁ・・・、本当に済みませんでした。ありがとうございました。良い方に預かってもらえて良かった。。。実は、扱いきれなくて今までに何度も保健所や警察署、一般のイヌ好きの方に保護されたんです。だからまた怒られると思って連絡が遅れたんです。狂犬病の鑑札札は折れて無くしちまうし。」

・・・と、ようやく真実を聞き出す事ができたのである。狂犬病登録の鑑札札が折れやすく、無くしやすい事を私も知っている。我が家でも幾つの札が折れて無くなった事か。

イヌが暴れたり噛んだりしなくても、あの札は意外と大型犬にとってはモロイものなのだ。ジャックなぞ、装着した数分後に観察札をカバーにごと全て粉々に噛み砕いたヤツである(爆)。首輪に付ける為のリング(?)なんてグンニャリと伸びきった状態で転がっていた。また、小型犬にとっては、逆に皮膚を傷つけそうな凶器にも思えるシロモノである。

毎年義務としてお金を払っているからには、もっと確実・安全なものに変更して頂きたいと思う。いや、マイクロチップのリーダー(読み取り機)を広範囲に配付した上で、マイクロチップに変更してくれても良いのだが(笑)。

ここ千葉県では千葉市のとある動物病院でようやくマイクロチップの装着が始まったらしい。たった一箇所の動物病院だそうだ。。。しかし、マイクロチップとやら、メーカーによってリーダーが異なるという難問がまだあるそうで、どのメーカーのチップでも読み取れるリーダーというものはかなり高価なものらしい。そのリーダーが普及しない限り、安価にならない限りは、やはりマイクロチップの義務化という道は遠いのであろうか。

安易に不要になったイヌを遺棄する繁殖家。利益の追求だけに囚われて安直にイヌを売るペットショップ。安易にイヌを買っては捨てる飼い主。避妊・去勢をしないままに野放しの飼育をする時代背景に合わせたモラルを理解していない飼い主。

そんな彼らの安直な行動をマイクロチップの義務化でかなり減らす事が可能なのではなかろうか?責任と義務を再認識をさせるには、マイクロチップの義務化で実現するのではないのだろうか。・・・そう日々願ってやまないこの頃である。


家に帰宅して目の輝きが薄れてしまった様に見える黒ラブ君。家の前で飼い主さんの姿を見ても、車から降りても特別喜ぶ素振りも見せなかった黒ラブ君に後ろ髪を引かれつつ、菓子折りを頂いて車を走らせた。頂いた菓子を食べる気になど私にはなれない。また黒ラブ君を「放っておいては危険だ」と好意で保護して下さった会社の方々の気持ちを思うと「放っておいてくれれば良かったのに!」という飼い主のコメントに腹も立つ(これについては飼い主にやんわりと反論しておいたが)。そのやり取りは黒ラブ君を捕獲した彼らには伝えられないが飼い主さんの元に帰った事だけは伝えようと、彼らの職場に立ち寄って飼い主さんに頂いた菓子折りをそっくりそのまま手渡した。黒ラブ君の家とその職場は、徒歩数分の距離である。何故黒ラブ君は家に帰ろうともせずにその会社に居座ってくつろいで遊んでいたのか?

確固たる証拠は無くとも、その彼の心理はわからなくもない。むしろ痛い程に私には伝わってきていた。たった6日間しか一緒に過ごせなかったが、私にとっては証拠十分である。

虚しさを背中に漂わせながら私は帰路に着いた。

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